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  2. 邦楽 (2010年代)
  3. レイテストナンバー / toe (Our Latest Number 収録)

 日本を代表するポストロックバンド、toeトー)のその名の通り最新の曲を集めたEP『Our Latest Number』収録曲"レイテストナンバー"。

・toe : レイテストナンバー _ The Latest Number  Music Video


 インスト2曲、歌モノ2曲と半々入っている今EPの歌モノの1曲。EPのタイトルナンバーとも言える曲。柏倉隆史のドラムが4曲の中でとりわけ打ち込みっぽく淡々と響くビートに導かれ、山嵜廣和のささやくようなメラコリックな歌が乗る。後半にかけて入ってくる女性コーラスはんoon(「フーン」と読む)のボーカル・JCによるもの。これがフックとなってさらに哀愁が漂う曲。

 意図的に英語に聞こえる言葉選びをしているかのような歌詞。「僕たちのレイテスト 最新のナンバー 哀しい憶いが 新しい未来か? 未来だ」。深読みすればするほどいろんな光景が浮かんでくる。そして、その深読みを助長するかのようなミュージックビデオ。数々のテレビ番組などを手がけるディレクター・岡宗秀吾が監督を務め、今風の女子4人(モデル風なのに素人感があるところがリアリティあります)の女子旅をスマホでとった動画や写真のスナップショットのスライドショーなどをつなぎ合わせた一見リア充を象徴するような映像。しかし、最後に女の子の一人泣きながら「うまく伝えられなくて・・・」と呟く。曲と相まってえも言われぬ余韻を残します。

 ちなみに英語の「latest」とは「遅い・遅く」という意味の「late」の最上級ですね。同じく「late」から変化する「last」が物事の順番を表し「最後」という意味になりますが、「時間的に一番遅い」=「最も今に近い」=「最新」っていう意味になるってのが中学生の時に英語の授業で習ってずっと面白いなぁって思ってたんですが、この曲をメインで作った山嵜廣和がインタビューで同じようなことを語っててすごく共感しました。

 日本全国で記録的な猛暑となった2018年、平成最後となる夏の終わりにリリースされたこの曲が、その思い出とともに私の夏の終わりのテーマソングになりました。リリースされたのが8月の終わりでまだ残暑が厳しかったんだけど、これを書いている9月の終わりはすっかり寒くなっていてこの曲の響き方も少し変わった気もします。とりわけミュージックビデオが沁みる。「今」はもう次の瞬間から「過去」になる。でも「最新」は常に「今」なんてね。(←思いついたので言ってみたかっただけです。特に意味はありません)

 それにしてもこのEP、4曲しか入ってないけど聴きごたえがありすぎる。特に"レイテストナンバー"がバシっと終わり、余韻を残す間も無く"Etude Of Solitude"のリフが入ってくる瞬間とかしびれます。

 そしてもうtoeのライブを見たくて仕方ない。インタビューでは本EP曲はまだ1曲もバンドで通して演奏したことないって言ってて、ライブ用にアレンジも考える的なことを言ってたので、この曲の「最新」が聴きたくてたまらない。彼らの歌物サイドを代表する名曲"グッドバイ"もスタジオ音源とライブでは全く別物と言っても過言ではないからね。2018年は南米ツアーも北米ツアーも大盛況だったようですが、ぜひ日本でもツアーを!


toe -『Our Latest Number』収録曲リスト
1. Dual Harmonics
2. The Latest Number
3. Etude Of Solitude
4. F_A_R
5. WAR PIGS (初回生産盤限定収録)
・Apple Musicで試聴&ダウンロード


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2018年09月29日(土)

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