<< 11th Dimension / Julian Casablancas (Phrazes for the Young 収録) home Don't Stop The Music / Jamie Cullum (The Pursuit 収録) >>
  1. K's今日の1曲
  2. Progressive Rock
  3. Atom Heart Mother / Pink Floyd (Atom Heart Mother 収録)

 PINK FLOYDピンク・フロイド)、1970年発表の今作『ATOM HEART MOTHER』(邦題:『原子心母』)はアビー・ロード・スタジオで録音され、ピンク・フロイドが初の全英No.1(全米では55位)を獲得したアルバム。そんなアルバムの1曲目を飾るタイトルトラック"ATOM HEART MOTHER"は、6つのパートに別れた23分を越える大作で、LPではA面を丸々使ったことでも有名です。作曲にはメンバーの他、現代音楽の作曲家ロン・ギーシンが参加しています。

・Pink Floyd - Atom Heart Mother Suite (Full Song)


・Atom Heart Mother (原子心母)
 1. Father's Shout(父の叫び)(0:00 - 2:54)
 2. Breast Milky(ミルクたっぷりの乳房)(2:55 - 5:26)
 3. Mother Fore(マザー・フォア)(5:27 - 10:13)
 4. Funky Dung(むかつくばかりのこやし)(10:12 - 15:29)
 5. Mind Your Throats, Please(喉に気をつけて)(15:30 - 19:13)
 6. Remergence(再現)(19:13 - 23:43)

 ストリングスやブラスセクションが参加したほとんどオーケストラともいえる曲。コーラスの入り方とかが後の『Dark Side Of The Moon』(邦題:『狂気』)を予感させます。そして何より、1分20秒を過ぎた辺りや15分手前に始まる壮大なテーマメロディのかっこよさに痺れます。特に終盤の全てが渾然一体となる様はたまらないですね。そんな中でもデイヴ・ギルモアのブルージーなギターは際立ってるのがすごいです。ちなみにタイトルは、心臓(Heart)に原子(Atom)電池で動くペースメーカーを埋め込んで、生きながらえている妊婦(Mother)のことを書いた新聞記事の見出しから取られたものだそうです。

 そんなA面の大作から一転、B面ではやや短めの曲が並びます。アルバム中最もポップでキャッチーなリック・ライト作の"Summer '68"、ライブでの定番となったギルモア作の"Fat Old Sun"、アルバムラストの実験作ともいえる曲"Alan's Psychedelic Breakfast"等々。

 そしてそのB面の中でも最も重要とされるナンバー、リーダー、ロジャー・ウォーターズによる"If"。アコースティックな旋律で静かにひたすら「もしも、○○だったら…」と歌われるこの曲は、社会になじめない自分、他者を相容れない自己が表現されていて、後の『狂気』へと繋がるコンセプトを感じさせます。それは、バンド初期のリーダーであながらもLSDで精神を病んで脱退した後も常にロジャーの精神的支柱であり続けたSyd Barrettシド・バレット)を表しているようであり、そしてロジャー自身の人格(つまり、それがピンク・フロイドと言っても過言ではない)を表しているようです。

 このアルバムで有名なのは、Hipgnosisヒプノシス)の手掛けた「牛」のジャケット。当時、サイケデリックなスペースロックを演奏するバンドという先入観を無くしたいというコンセプトがあったらしい。ヒプノシスのストーム・ソーガソンアンディ・ウォーホルの"cow-wallpaper"からインスパイアされたもので、Potters Bar近郊の田舎町をドライブして最初に見つけた牛を撮影したそうです。トリビアとして、この牛の名前はLulubelle IIIって言うらしいですよ。

 他にも、あのスタンリー・キューブリックが、自身の名作『時計仕掛けのオレンジ』にこのアルバムの楽曲を使いたいと依頼したところ、ロジャーに断られたという話も残っています。ちなみに劇中にこのアルバムのジャケットだけ登場しています。

・PINK FLOYD - 『ATOM HEART MOTHER』収録曲
1. Atom Heart Mother (作曲:David Gilmour, Roger Waters, Rick Wright, Nick Mason & Ron Geesin)
2. If(もしも) (作詞・作曲:Roger Waters)
3. Summer '68 (作詞・作曲:Rick Wright)
4. Fat Old Sun(デブでよろよろの太陽) (作詞・作曲:David Gilmour)
5. Alan's Psychedelic Breakfast (作曲:David Gilmour, Roger Waters, Rick Wright & Nick Mason)
 1. Rise and Shine
 2. Sunny Side Up
 3. Morning Glory

【サイト内関連記事】
Another Brick In The Wall Part 2 / PINK FLOYD (Echoes;The Best Of Pink Floyd 収録)


【同じカテゴリの最新記事】
カテゴリ : Progressive Rock ・ comments(0)  
2010年02月15日(月)

COMMENT
SUBMIT COMMENT








    
Related Posts with Thumbnails